俺は早いパス回しが信念だ。経営陣も俺の信念を理解して、自分を監督に選んでくれた。これまで3年間は結果を出すことができていた。しかし、経営財政から多数の選手の入れ替えがあった。そして自分のやり方が合わなくなった。だから私はチームを去ることになった。ただそれだけだ。
ヨーロッパのあるサッカー監督の言葉です。
欧州サッカーの監督たちからプロジェクトを学ぶ
私が感じる「欧州サッカーの面白さ」は監督や経営陣にも視線が及ぶことです。
例えばチームのオーナーと監督が仲が悪くなって監督がクビになった。例えば監督の意志(やり方)を無視してオーナーが好きな選手を連れてきてしまい、結果勝てないチームになってしまった。
こういったチーム運営を見ながら、いつも「監督業ってフリーランス業だな」っていつも思っています。
チームの経営陣から依頼を受けてチームの目標を達成するために仕事をする監督。
どの監督にも個性があって、攻撃的サッカーが好きな監督、細かいパス回しが好きな監督、今チームにいる選手に合わせて戦術を考えるのが得意な監督。
国によってもスピード重視だったり守りが固かったり個性があります。
どの監督も同じフォーメーションを使い、同じ戦術を使ったとしたら、こんなに面白くないものはない。
どの監督も「自分のスタイル」を持っていて、それがチーム運営と合わない時(結果がでないとき)はチームを去ります。
けっして「自分のスタイル」を変えて、「らしさ」を変えてまでチームに残ろうとはしない。チームの経営陣もそこまで求めていないのですぐに去就話になる。
物事を捉える器が大きい
「結果がでない=その人の能力がないからだ!」と否定をする人は欧州には少ない。チームの経営陣のスタイル、選手のスタイルと監督スタイルが合わないのは、ただパズルのピースが合わなかっただけで、ピースそのものが悪いわけではない。そんな感じで捉えている感じを受けます。
どこにいっても成果がでない監督は存在しない。Aチームでは成果がでてもBではダメだったなんて話はよくある。
自分もこの価値観で生きていたい。
なにかがうまくいかなかったとしても「ピースが合わなかったね」と笑えるぐらいの器の人間でありたい。
自分のスタイルが合うクライアントもいれば、合わないクライアントもいる。2:6:2の法則だ。
合わないクライアントの時に無理に自分のスタイルを変えれば「らしさ」は無くなり、つまらないものになる。どれだけ自分のスタイルを貫けるか。どれだけ打たれても出続けられる杭でいられるか。
そして同じ価値観の仲間を増やしたい。どれが正解か?なんて不毛な議論。どれも正解だ。
コメントを残す